黒部五郎、三俣蓮華、雲の平、双六縦走を振り返り(7月21日~27日)

今回も、61年度の川井先輩との二人旅です。
大宮から北陸新幹線で富山着。ビジネスホテルで一泊し、翌日22日に折立までバスで2時間、8:40分から歩き始める。途中、昼食休憩を含め太郎平小屋到着は12:55分。薬師岳、雲の平、黒部五郎岳への拠点となる山小舎で山小舎の看板に田部重治の名前があった。談話室に田部重治の本があったので、暫く流し読みする。自然と一体化して、鳥のさえずりや高山植物を愛で五感で自然を満喫することが登山の醍醐味であるというような内容で、なるほどなと感じ入りました。
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23日は6時小屋を出発、日本百名山の黒部五郎岳をめざす。11:30分にピーク着、黒部五郎カールの巻道を行き、14:20分に黒部五郎小舎到着。ここでは同じ部屋に男性3人組と同室、なんでも学生時代からの友だちで家族ぐるみで付き合いのある山好き親爺で御年65歳にはとても見えない元気で明るい山親爺たちでした。
24日は5:20分に小舎発、7:30分に三俣蓮華岳ピーク到着、たまたまピークに先にいらした男女に記念撮影をお願いする。言葉がご不自由なカップルでしたが、御礼を手話で行うとものすごく喜んでもらえました。
三俣山荘にザックを預け、雲の平祖父庭園までワンデリングする。黒部源流碑を過ぎ第一雪田、第二雪田を過ぎで雲の平山荘が遠くに見える木道を行くが、木道の周りの池塘がほとんど干からびていて高山植物もあまり咲いていなかった。温暖化による気候変化がこんなところにも影響が出ているのかと少し不安になる。三俣山荘に14:20分に戻る。着後、どこか近くで怪我人がでた模様でヘリコプターが山荘にきて、怪我人を搬送していった。夕食は2Fの展望レストランで鹿のシチュウをいただく。この山荘には経営者のお子様が二人いて小さいながらお手伝いをしていた。川井さんがお兄ちゃんの男の子に乾燥室はどこかと聞くと「こちらになります。」とけなげにも案内してくれました。また、この山荘には夏のピークシーズンに地元大学医学部の援助のもと臨時の山岳診療所が併設され、この日も高山病対策のセミナーを行っていた。
25日は双六岳を経由して双六小屋までの3時間あまりの停滞日とする。10:40分に小屋に着くとどこかで会ったことのある若者に川井さんが気が付き、声をかけるとなんとMGWV 10年度のキャプテン関沢君でした。
勤務先のJR長野の先輩と二人で登山にきて、この日は槍から西鎌尾根を通って双六小屋で休憩しているところで、これから雲の平山荘へ向かうとのこと。着ている服装もfinetrackで格好いい好青年という印象もさることながら入社3年目で会社の先輩と山登りをしている姿に日ごろの仕事の頑張りぶりも予想され、何だかとても嬉しい気分になりました。
川井さんと明日の予定について、もし朝の段階で天気が雨であれば西鎌尾根から槍へルートは諦めて鏡平経由で新穂高温泉に抜けようという話になり、明日の天候を思い早めに床につく。
26日は、我々の願いもむなしく朝から雨。雨具の支度をして鏡平からわさび平、新穂高温泉へと下る。
5:40分に小屋を出発し、新穂高温泉に11:55分に到着。昼食後、12:55分のバスで平湯温泉へと向かう。
この日は、終日雨で全身びしょ濡れ。栄太郎という旅館で久しぶりのお風呂を味わう。
27日は9時のバスで上高地に向かう。安房トンネルの開通以降、とても便利となりわずか20分たらずで上高地に到着。荷物を一時預かりに預け、明神の穂高神社奥宮へ向かう。58年度橋辰男さん、63年度渡部佐久子さん、76年度渕上雄二さんの病気平癒を願い神主さんに祈祷をお願いする。
その後、上高地に戻り田中陽希なみにかつ丼とソフトクリームを平らげる。15時発の新宿行で帰路の途につき19:35分に新宿南口バスタ新宿に無事到着。今回の山旅で一番印象に残ったのは、北アルプスのどまんなかの稜線歩きの醍醐味でした。槍には登れませんでしたが、雄大な北アルプスの中にいると田部重治の言う自然と自分が一体化しているような錯覚に陥り自分がいかにちっぽけな存在であるかと思い知らされたことです。また、ちっぽけだからからこそ周りと一体化していくことの重要性とそうしたことが人間の節理でもあることをあらためて感じた山旅でした。

黒部五郎、三俣蓮華、雲の平、双六縦走を振り返り(7月21日~27日)」への1件のフィードバック

  1. 相変わらず健脚なお二人に心から拍手を送ります。楽しく読ませていただきました。夏はその年にしかないその年の夏、この思いは現役の夏合宿から培われて
    きたものなのでしょうか?今年の私の夏は北海道”羅臼岳”現役時代に登り損なったリベンジに挑戦、山頂はガスの中でしたが、一瞬の青空に万歳をしてきました。日本中の暑い夏はまだまだ続きます。皆さまくれぐれもご用心くださいますように。

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