自然はいつも教えている

こんにちは。76年度の渕上郁子です。

私が出版している季刊『道』(どう)189号(どう出版)で登山家・医師の今井通子さんに登場いただきましたので、ご紹介いたします。

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今井さんは、1971年女性初の欧州三大北壁完登者としてその名を世界にとどろかせた女性登山家です。明学100周年記念カナダ合宿で、今井さんにお世話になったと先輩方に伺ったことがあります。

生と死が常に隣り合わせの舞台で長年活躍されてきた今井さんの、その自然への思い、観察力の迫力が違いました。

ある時、ヒマラヤの8千メートルのところを避寒のために飛ぶアネハヅルを観察していると、ツルは吹いているジェット気流を利用して上昇気流に乗って越えていくのだそうですが、一回チャレンジして気流に乗り切れずに失敗すると、しばらく休んで二度目にチャレンジ。しかし、二度目に失敗すると、三回目に同じ方法でチャレンジすることはないのだそうです。

今井さんは、「人間には三度目の正直とかあるけれども自然界のチャンスは二度まで、三度はない」 だからいつも二つまでで覚悟するとおっしゃいます。

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自然に挑みながらも自然と対立することなく、よく観察し、知恵を働かせ、常に自然に調和的に関わってこられた今井さんだからこその鍛え抜かれた観察力。 その同じ視点で人間界を見ておられるからこそ、見えてくる世界があるのだと感じました。 対談では、自然と人間との向き合い方、自然のもつ魅力、また、今井さんが今取り組んでいる森林浴セラピーについても語っていただきました。

自然はいつも教えている」への1件のフィードバック

  1. 何かと忙しい現代人には意識して「自然の中に身を置く」ことの重要性が増しているように感ずる。先日一週間かけて北アの典型的な稜線歩きをして感じたこと・・・「山には、特に稜線歩きには大きな自然の中にいる自分が実感できる良さがある。その感覚は、人と自然の一体感を生み、自分の五感を回復させてくれる」・・・もう社会から離れ、萎びかけてる爺にも、自然の豊かさはその分け前をくれた。

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