「日本、遥かなり」を読んで

門田隆将2015_1221

門田隆将著「日本、遥かなり」 お薦めします。

1890(明治23)年のトルコ軍艦エルトウールル号遭難事件における串本町民の懸命なる救助活動。そして時を超えた恩返しとして1985年のイラン・イラク戦争でのトルコ航空機によるテヘランからの邦人救出。テヘラン駐在の自国民救出のため欧米各国は次々と救援機を派遣し救出にあたった。だが、日本からの救援機は来なかった。さらにその後に発生する湾岸戦争、イエメン内戦、リビア動乱・・・・・。窮地に陥った在留邦人を国が救出することはまったく無かった。何故か?国家が自国民の命を守るという当たり前のことが日本では「許されないこと」なのである。それは一体どういうことなのか。自衛隊機の邦人救出のための海外派遣に対して日本では大きな反対論がある。曰く「海外での武力行使に繋がる」「それは、憲法違反だ」・・・・・そんな信じがたい主張を行う政治勢力やジャーナリズムが日本に存在しているからなのである。国民の生命を守ることは言うまでもなく究極の自衛である。そのことが憲法違反になるという倒錯した法理を説く政治勢力や学者、ジャーナリストが大勢を占めていて諸外国からみれば笑われるような空虚な言論が大手を振って罷り通っているのが我が国の現実なのである。そのため国際貢献と国際ビジネスの最前線に立つ邦人が危機に陥った時、その救出を他国に委ねて来た訳でこんな国は日本しかありはしません。国民の生命や領土をどう守るかという議論にならず「戦争法案」「憲法違反」「徴兵制」などという徒に危機を煽る抽象論、観念論が飛び交うさまは本質を大きく逸れ残念というほかありません。                            マスメディアが報じる綺麗ごとばかりの一方的報道だけでは真実を探ることは極めて困難であります。命を守るとは、いかなることか。魂が震えるこの感動のノンフィクションを是非お読みいただきたく・・・・・。

「日本、遥かなり」を読んで」への2件のフィードバック

  1. 祐一君!正月早々硬派な投稿、流石です。
    私も読みました。
     ご指摘の点は、日本人らしさの弱い部分「よく考えもせずすぐ動く」「他人と比較して自分を見る」「案外僻み根性が強い」など、個の確立の未成熟な面なのではないでしょうか?
     この一冊が、一人一人「日本とはどういう歴史と伝統持ち、日本人の良くも悪くも特性は如何なるものなのか」そして「国家とは、政治・社会とは、更に自分はどうあらねばならないのか」を良く考えた上で「主張すべきは主張する国民」に回帰する、気付きになるといいね。

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